こぎん糸の保管方法

◆こぎん糸の保管方法
 手荷物で持ってきたつもりの材料がいまだに見つからないので、しばらくの間軽いこぎん話を綴っていこうかなと思います。
 本日はこぎん糸の保管方法についてです。みなさま、こぎん糸はどのように保管していらっしゃいますか?①ボール状にする、②カードに巻き付ける、③刺繍糸ホルダーに巻き付ける、のいずれかで保管されている方が多いかなと思います。

(上が手仕事ファン手染めこぎん糸、下がつきやこぎん糸)

 まず、私はDMCの刺繍糸ホルダー(Stitch Bow)に巻き付け、幅のあるところにメーカーと色名を書いて保管しています。上の写真のような状態です。DMCの刺繍糸は引っ掛けるだけなので楽ですが、こぎん糸は適量を巻き付ける必要があるため手間はかかります。ただし、旅行や帰省等、移動が多い暮らしには持ち運びやすさが利点となります。また、糸の色を選ぶ時に布の上に並べると色が選びやすいのも気に入っています。大体こぎん糸20m分位が巻き付けられるため、つきやこぎん糸やオリムパスこぎん糸などはちょうど1束分が収まります。手仕事ファンさんのこぎん糸(約40m単位で販売されていることが多いです)の場合は半分巻き付けて、残った分は最初の状態にねじってジッパーバッグに保管しています。
 油性ペンで糸の名前を書いていますので、色名が変わる場合には除光液等で消して書き直すことになりますが、その際は時間を置かないとペンの色がつきづらい場合がありますのでご注意ください。

(手仕事ファン手染めこぎん糸)

 次に、キットの糸セットは現在、上の写真のような大きめ(隣のこぎん針をサイズの参考にしていただけます)の糸巻きカードに巻いています。私自身はこちらのカードに、使おうと思って切ったけど考え直して使わなかった糸や、半端になった糸(1m前後の余り糸など)を巻き付け、試作品を作るときや長さを必要としない制作の場合に積極的に使用しています。
 以前は半端な糸は瓶に入れて保管していたのですが、複数メーカーの複数色の糸がいっぱいになり、糸を探す時間がもったいなくなりこの方法に変更しました。また、当初は厚紙を切っていたのですが、このくびれがある糸巻きカードはアクシデントがあっても糸が抜ける心配もないのと、厚紙を同じ大きさに切る手間などがないので、オンラインショップ等で購入して使用しています。また、DARUMAのこぎん糸はカードに巻いてありますので、使用後に再利用してもいいですよね。

 複数メーカーの糸を楽しむ方や、色を多く楽しむ方は、半端な糸が余る機会が多いと思いますので、最後まで使う工夫をしたいですね。

(koginbank天然本藍染こぎん糸)

 最後に、ボール状に巻く方もいらっしゃると思います。糸を巻くために特別な材料を必要としないのでエコですよね。また、単色で楽しまれる方や量の多い糸を保管される場合にも適していそうです。私がこの方法を取るときは、大かせの糸を購入したときや、限定色等追加購入ができない糸が少し余っている時などです。あと、丸いだけで可愛いのも素敵です。

◆販売された状態から糸をほどいて巻いていく方法
 販売された状態からいずれの状態に糸を巻く場合も、私は椅子の上に三角座り(体育座り?)になって両膝で糸の輪を支え、ゆっくり糸をほどきながら巻き付けています。メーカーによって糸の輪の大きさにも様々ですが、自分の体であれば膝の間の距離を自在に変えられますので楽です。
 この、糸の準備時間に糸の柔らかさや艶、張り、手触りなどを確認するのが大好きな時間でもあります。行儀が良いとは言えないことと、その姿勢だと辛い場合は、誰かの腕2本を借りたり、椅子の背もたれなどを使うといいのかもしれません。

 (ねじれている状態からまずは輪になります)

◆絡まったらどうするのか
 急がず丁寧に糸を巻いていくと、糸が絡まることはほとんどありません。しかしながら、時には糸を巻いている途中にチャイムが鳴ったり家族に呼び出されたりと落ち着いて巻けない状況が発生することもあります。「ちょっと待って!」と焦ったのと同時に糸が絡まり始め、心の余裕がない時には無理に引っ張ってどんどん絡まることも。
 そんなときは、深呼吸をしてゆっくり糸の絡まりを解くか、どうにもならなそうなときは、思い切って切ることをおすすめします。このときは、こぎん刺しができそうな長さまで頑張って解いて、糸巻きカードや厚紙に巻き付けるとこぎん刺しには使えます。追い込まれている時には糸巻きはできるだけしないのが大切かもしれません。
 下の写真は、焦りから絡まり、その後も強引に頑張ろうとして絡まり続けたこぎん糸です。(摩擦で糸が傷むこともあります。)このときはStitch Bowに巻き取ることは諦め、適当な長さまで解けたら切ってカードに巻き付けました。そうしているうちに最後は綺麗に解けてくれました。

 

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