Japan Fair 出展

◆Japan Fairに参加しました
 6月29日、30日はアメリカで初めてのイベント、Japan Fairに参加しました。伝統はcoolでamazing!今回のイベントで出会ったたくさんの人たちのおかげで、こぎん刺しが歴史あるもの、伝統工芸として存在していることに対してこれまで以上に感謝する気持ちが大きくなりました。日本で暮らしてきた日本人の自分には見出せなかった魅力、可能性があることを教えてもらいました。
 これほど素晴らしい経験ができたのも、日本から移民として生活されてきた多くの方々のおかげで日本へ明るいイメージが醸成されていたことも大きかったと思いますし、現在進行形でこの地で日本へのイメージを向上させていらっしゃるたくさんの方のおかげだと思います。規模の大きなイベントではあるのですが、運営の方々との距離感が本物で一体感があったのも印象的でした。参加の機会を与えていただき心から感謝しています。

(見たり触ったりしながらこぎん刺しを知っていただきました)

◆様々なJAPAN
 
イベント翌日から一時帰国でドタバタしており、Instagramでの簡単なご報告にとどまっておりましたが、Japan Fairは日本企業や団体のブース、私のような個人のブース、ステージでの太鼓といった芸能等の披露、ワークショップ、飲食エリア、生け花の展示など様々なJAPAN・日本がありました。
 私はブースでの販売とミニワークショップに加え、ステージでこぎん刺し紹介をする機会をいただきました。子どもたちは会場の隅々まで歩き回り、おやつにはいちごサンドイッチを食べていたのですが、それがとてもおいしかったようで、また早くJapan Fairに行きたいと言っています。(笑)私のブースの周りは雑貨屋さんや着物屋さん、鎧や日本刀の展示やシアトルの日本庭園のブースがありました。全くどのような時間を過ごすことになるのか想像がつかなかったのですが、期待を遥かに超えるものでした。

◆ブースでの出会い
 1番目のお客さまは、昨年青森旅行をされた方でした。熱心にこぎん刺しの説明を見た後に、「弘前でアップルパイを10個食べたけど、こぎん刺しのことは知らなかった!」と嬉しそうに作品を選んでくれました。ワシントン大学で日本語を専攻している方や日本文化が大好きな方、そして日本出身の方など、たくさんの方と楽しい時間を持ちました。
 ほとんどの方がこぎん刺しの成り立ちや模様について興味を持ってくださり、たくさんの質問を投げかけてくれました。刺し子は知っていた/やったことがあるけどこぎん刺しは初めて!という方も多く、心から参加して良かったなと思いました。そして通りすがりの方であっても多くの方が、一言二言、感想を伝えてくれました。友人を連れてきてこぎん刺しを紹介してくれたり、みなさんの行動に感動しっぱなしでした。青森に生まれて青森の伝統に携わってこれほど良かったと感じたのは初めてでした。そして、アメリカのことを好きになった瞬間でもありました。
 このアメリカという地で(私は1年で数回しか現金を使ったことがありません)現金払い限定の状況にも関わらず、みなさんなんとか人に頼ってお金を集めてくれたのが嬉しかったです。不便があったことでコミュニケーションが一つ二つ増え、申し訳なかったのですが楽しかったです。「ごめん1ドル足りないけど欲しい」とか、「これで今日の財布空っぽだよ」と大笑いしたり、そんなやりとりもいいですよね。もちろん、来年も参加できそうであればキャッシュレス決済の準備はする予定です。(笑)

◆興味と意欲と表現
 上にも書いたのですが、もともと日本に興味があったり縁があって来場されている方がほとんどだと思いますが、知りたいことがあった時の積極性は見習おうと思う程でした。実際に刺しているところを見たいという方も多く、何かしらの手仕事をされている方はこぎん刺しのシンプルな動きから生まれる独特の模様に驚いた様子でした。
 また、ワークショップやクラスを開催しないのか?といった質問も多く、興味を持ったことを自分ごととして取り込んでいく文化なのかなとすごく魅力を感じました。小さな子からご高齢の方まで、たくさんの方の視点でこぎん刺しの魅力を教えてもらいました。アメリカにいるうちに、ワークショップなどをするのが目標の一つになりました。暮らしの楽しみの一つになれたら嬉しいですよね。

◆アメリカでのイベントだからこそ見えた伝統の魅力
 アメリカだからこそ伝統的な作品にcoolでamazingだと言っていただけたのかなと思いました。Bellevueという土地柄もあるかも知れませんが、自分がこれから購入するものに歴史的な背景があったり、模様に意味があることを喜んでいる方が多く、今回のイベントを通して出会ったたくさんの方のおかげでこぎん刺しをしていることに自信を持つことができました。また、これから出会う人たちにさらに伝統的なこぎん刺しの魅力や面白さを伝えられるような作品を作ったり、伝統を勉強していきたいと思いました。

(紺地に白の糸の作品が一番目を引いていたようでした)

◆Satonobouらしい作品作りも再開します
 
販売をお休みしていて、手元に作品もありましたので、アクセサリーやコースターといった雑貨制作はしばらくしていなかったのですが、これから少しずつ再開していこうと思っています。それも、今回作品を購入してくださった多くの方に、「配色がとても好き」とか、「この色の組み合わせがとても気に入った」など、色合いを褒めてくださり、満足した顔で作品を選んでくださったからです。
 今回のイベントは、ベルビューでの生活が始まって間もない頃、私もアメリカで生きている心地が欲しいなと、漠然とした気持ちで、しかもブースが売り切れになりそうだったので大慌てで申し込んだのですが、結果として、本当に参加できて良かったです。
 引き続き、こぎん刺しを楽しみながら、人と関わりながら、こぎん刺しの魅力と出会っていきたいと思います。これからもよろしくお願いいたします。

 
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