日本民藝館展:準入選

◆日本民藝館展:準入選
 12/10から12/24まで、日本民藝館展-2023年度新作工芸公募展-が開催されています。私はkoginbankさん出品のこぎん刺しブランケットのこぎん刺し部分を制作させていただき、準入選となりました。準入選作は展示即売となります。
入館は予約制のようですので、事前にお手続きの上お出かけください。

(発送前に撮影した作品です。仕立て前の状態です。)

◆会場での作品の取り扱いについて
 早速友人が赴いてくれ、私の作品も楽しんできてくれました。作品はケースの中に入っているそうですが、展示場にいる職員の方に声をかけると、作品を手に取ることができるようです。また、作品を広げたり、裏にしたりと、作品を楽しむための協力をしてくださるそうで、一人で行っても安心して楽しむことができるようです。

(表面です。巾は90cm程、長さは190cm弱だったと思います。)

◆アメリカで見るこぎんと日本で見るこぎん
 日本民藝館では撮影禁止のようですが、友人が職員の方に相談すると特別に私の作品を撮影をさせてくれ、その写真を送ってくれました。私は会場に行ったことがなかったため(日本民藝館のことも日本民藝館展のことも今回の初めて知りました)、どんな雰囲気の場所に作品があるのかイメージがわかなかったのでとても助かりました。
 そこで驚いたのが、アメリカで自分が眺めていた作品よりもずっと穏やかで空気に馴染んだ作品に印象が変わっていたことです。実際には周囲のフリンジ以外は何も変わっていないのですが、日本製の材料が居場所を整え安心したように感じました。無事に完成して安心した自分の心の問題かもしれませんが(笑)、会場に行かれる方は、そのあたりも楽しんできていただけたら嬉しいです。

 (裏面。綿に藍染糸でこぎん刺しを施したブランケット、肌触りが優しいです。)

◆こぎん刺しは厳しい暮らしの中の歓び
 今回は作品に関する情報、制作秘話等は書いておりませんが、制作の際に工夫したこと、図案なしでどのようにデザインしていったのかなど、今回の制作を通して学んだことや発見を今後お伝えできたらいいなと思います。こぎん刺しは難しいものでなく楽しいもの、そしてとても柔軟なもの、それを改めて全身で感じました。厳しい暮らしの中にあった歓び、やはり、こぎん刺しは当時の人にとって心を潤すかけがえの無い存在であったのだろうと、今回の経験を通して考えました。
 また、ご報告いたします。

 

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Satonobou