ブックカバーキット試作

◆ブックカバーキット試作
 2月から刺していたブックカバー(新書)試作1号、ようやく刺し終わりました。刺し終えてみると、布と糸の面積のバランスはもっと工夫ができそうですが、これはこれで楽しいこぎん刺しのデザインになったように思います。
 納得度はさておき、どんな大きさでも刺し終えると嬉しいもので、一旦仕立てるか次の試作に移るか、いつも少し悩みます。今回はデザイン自体が完成していないので、ここで仕立ててしまうと変に安心し、数年寝かせてしまいそうです。という事で、図案に起こすのはもう少し完成度が上がってからにするとして、この後は試作2号に移ろうと思います。
 下の写真が試作1号の全体写真です。この図案はもともとモドコとして存在しているものや、適当に刺しながらはめていったものがあります。こういった風に、図案を決めてから刺さないこぎん刺しの面白さは、「目数などの制限があることで、新たな模様や動きが生まれる」事です。こんな風にしてたくさんの模様が生まれていったのかな、と、楽しい発見に恵まれ日々のこぎん時間を過ごしています。キットの販売は年末か年明けになると思いますが、楽しみにしていてくださいね。

(刺している時のリズムが心地よい図案になりました)

◆今回のキットで伝えたいこと
 今回のブックカバーキットは、伝統的なこぎん刺しによく使われている囲み模様を使用しました。なぜかというと、私自身がこの模様を経験した時に、「世界が広がった!こぎん刺し面白い!」と感じたからです。キットを通して一緒にこの感覚を味わって、みなさまと盛り上がれたらいいなぁ〜と、キット作りのモチベーションにしています。
 下の古作の東こぎんでもこの囲みを使用して刺し子の面積を拡大しています。一つの模様を連続して刺すよりも、頭を使いながら刺すため、飽きることが少なく、それでいて刺している感覚以上に複雑な模様に見える、魔法の公式のような存在です。こぎん刺しにはこういった公式のような模様がいくつかありますので、これからの作品作りを通して、勉強していきたいと思っています。

(古作東こぎん模倣作品)

◆さとの坊、第二幕へ進みます
 6月4日をもってさとの坊の第一段階は幕を下ろします。イメージ的には、6月4日で小学校を卒業し、6月5日から中学校に入学する感じです。なぜわざわざ??と思いますが、この区切りをつける事で、自分自身を惰性から解放し、次の成長に進めるような気がするからです。この文章を書きながら「好きにしてくれ」と自分に言いたくなりました。(笑)読んでくださっている方にはなおのことだと思います。(笑)
 実際にはやることがいくつか決まっているので、現在のブックカバーキットも制作の刺激物として並行しながら、制作を頑張っていきます。刺しながら生まれるこぎん刺し状況に合わせて変化できるこぎん刺し生き物らしいこぎん刺し、そんな意識をもってこぎん刺しをますます楽しんでいきます。
 引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

Satonobou