こぎん刺しキット5

◆スキルアップキット5
 キット4の姉妹キットです。こちらは中心の模様を、囲み模様でどんどん囲っていくデザインです。「無限の広がり」を意識して制作しました。息子が天体の話をよくしていたからか、ひとつの配色はブラックホールとか宇宙とか、そういったイメージになりました。
 今回は麻布のこぎんドゥエルに、初めて登場するDARUMAこぎん糸の組み合わせです。

◆難易度やポイント
 難易度は3です。The・こぎん刺しな雰囲気の菱形が中心の図案で、囲み模様がはみ出るものの、取り組みやすい(頭の中で針の居場所を認識しやすい)と思います。今回は図案を縦長に切り取ったものと、横長に切り取ったものの2種類をご用意しました。縦長だとキリッと引き締まり、横長だとなんとなく穏やかな気持ちになりませんか?(配色の問題でしょうか?!)そういった部分もお楽しみいただければ嬉しいです。ちょっとした違いを楽しみたいですね。

 ここで使用している模様は、キット1(0)〜キット4で登場する模様を中心に構成されています。継続して来られた方は、模様を見なくても刺せる等、成長も感じられると思います。

  
◆材料紹介
津軽工房社こぎんドゥエル(麻布)
 模様が縦長になります。織り糸に揺らぎがるため好みは分かれますが、個人的にその部分に刺しやすさを感じています。織り糸を弦楽器のように弾くように刺し進めると、織り糸を割らずに刺していけると思います。見本ではうぐいす色ときなりを使用していますが、うぐいす色は2023年4月時点で再生産はないそうです。

DARUMAこぎん糸

 カード巻きになっていますので、使い始めの準備が不要で嬉しいですね。2023年4月現在、未晒しと色糸9色のカラー展開です。強い発色で布を制して前に出てくる印象があるため、色を合わせるよりも単色で使う方が糸の良さが生きると思います。また、糸はふんわりと空気を含み適度な撚りのため初めての方も扱いやすそうです。ただし、誤り等で抜いた後には糸の強度が落ち、糸が切れやすくなるため、刺す単位を小さめにして、間違った時は新しい糸を使うと質感の面で整った作品になりそうです。さとの坊の刺し癖やスキルからの感想ですので、みなさんもぜひお試しいただき、自分との相性の良さをお確かめください。

 

経験できること(=こぎん刺しを楽しむ引き出し)
⚪︎囲み模様を重ね、こぎん刺しが大きくなっていく様子を経験する
⚪︎複数のモドコを組み合わせた囲み模様を楽しむ
⚪︎色の組み合わせを楽しむ
⚪︎図案の切り取り方次第で印象が変わることを楽しむ
⚪︎麻布(こぎんドゥエル)の特徴を知る
⚪︎DARUMAこぎん糸の特徴を知る
⚪︎アイロンをかけて作品が整うことを知る
⚪︎部屋に飾るとついついこぎん刺しを眺め、嬉しくなってしまうことを知る
⚪︎デザインする引き出しが増えたことを知る
⚪︎(ぜひ感じた経験を追加してみてください)

 

◆誕生秘話
 
図案はキット4を作りながら一緒に頭で考えていたのですが、配色は上の作品を参考にしました。私は2020年春に次男を出産したのですが、次男が0歳の頃は「とりあえず刺してみるこぎん刺し」と題し、手元にある余った布に適当にこぎん刺しをして、布を糸で埋めたり、ちょっと頭に浮かんで刺してみたい模様をとりあえず刺して楽しんでいました。こちらはその時に刺したもので、Instagramで当時の平均反応を一気に上回る反応をもらった配色をそのまま使いました。(笑)ダルマのこぎん糸は色の選択肢が少なく、私にできる配色候補はこれくらいだったので、驚いたことを思い出します。周りの反応に制限されるものづくりはしたいと思わないけれど、みなさんの反応に学ぶことはたくさんあります。これからも、キット等で面白かったこと、気付いたこと、教えてくださいね!
 また、こぎん刺しの図案をプリントしたTシャツを子どもたちに作ってみました。これが、結構気に入ってくれたのも、良い思い出です。

 

◆こぎん刺しキット5 販売先リンク
⚪︎図案と布セットはこちら
⚪︎図案と布と糸セットはこちら

 引き続き楽しいこぎん時間をお楽しみください。

Satonobou