こぎん刺しキット6

◆スキルアップキット6
 今回のテーマであるキット6は、次のキット7と合わせてお楽しみいただくと、シンプルな図案の小さな変化が表現の世界を変えることを経験いただけます。現在は布の選択肢が津軽工房社こぎんドゥエルのみとなっておりますが、販売当初はZweigart ダボサと2つの布で販売しておりました。ただ、ダボサは布が他のこぎん刺し用の布と比べ柔らかすぎるため、初心者向きではないかも?と思い、一定期間販売後、封印しました。(下記写真左がダボサ、右がドゥエルです)

 
◆難易度やポイント

 難易度は2です。こぎん刺しは複雑に構成されたように見える図案でも、因数分解すると初心者の頃に覚えたモドコが見えてきて、「自分でも刺せるかも?」と一気に身近に感じられると思います。その経験になるようなデザインにしました。図案は2つの簡単な模様で構成されています。
 また、一定の同じ動作が続くため、運針の練習にもご活用いただけると思います。編み物が出来たら、この図案で編んで見たいなと思っています。どなたか、どうぞさとの坊に編み物を教えてください。

 ◆材料紹介
津軽工房社こぎんドゥエル(麻布)
 模様が縦長になります。織り糸に揺らぎがるため好みは分かれますが、個人的にその部分に刺しやすさを感じています。布の穴に針を刺していく、というよりは、織り糸を弦楽器のように弾く感覚で刺し進めると、織り糸を割らずに刺していけると思います。

ツバイガルト ダボサ/ Zweigart Davosa(綿布)
 こぎん刺しではツバイガルトの麻布を使われる方が多くいらっしゃるようですが、こちらは綿100%の布です。糊付けが甘いためか、糸を引く際に布と糸が共鳴し、そのまま使うには少し扱いづらい面があるように感じています。スプレー洗濯糊や液体ニスのようなもので少し張りを出すと状況は変わるかもしれません。それでも、【目数:10cmあたり71目(18カウント)】と、お馴染みのカウントなのが嬉しいですね。そして何より布の色が素敵なんです。素材感や布の厚さ、柔らかさ、織り糸の印象としては、ルシアンのコングレスと似ていると思います。まだ研究の余地はあるため、自分なりに試してまた魅力をお知らせしたいと考えています。

手仕事ファン手染めこぎん糸
 何度も登場するので、少し違った面からコメントします。手仕事ファンさんは一度にたくさん染めていらっしゃるので、素材の良さももちろんのこと、キットとしてたくさんの方に提供する際も助かっています。ワークショップを主催されている方もぜひ。また、糸の名前が色そのもので、リピート時にありがたく感じています。丁寧に対応くださる部分含め、提供者としての心得というものも学びました。オンラインショップが複数あるので、買い物しやすいところでぜひ。
 余談ですが、koginbankさんの糸も、色だけでなく名前も印象的で素敵なので、みなさんもチェックしてみてくださいね!
 
 

 

経験できること(=こぎん刺しを楽しむ引き出し)
⚪︎連続模様を楽しむ
⚪︎2つの帯状のモドコを縦に繋げる経験をする
⚪︎色の組み合わせを楽しむ
⚪︎図案の切り替え位置と色の切り替え位置をずらす面白さを知る
⚪︎麻布(こぎんドゥエル)の特徴を知る
⚪︎手仕事ファン手染めこぎん糸の特徴を知る
⚪︎アイロンをかけて作品が整うことを知る
⚪︎色の表現に季節を反映させ、インテリアとして楽しむ
⚪︎デザインする引き出しが増えたことを知る
⚪︎(ぜひ感じた経験を追加してみてください) 

 

◆誕生秘話
 
前回のブログで、2020年の春以降しばらくはとりあえず刺してみるこぎん刺しと題して、目的を持たずにひたすら頭にある模様を布に表現していく時間を過ごしていたとお伝えしました。実は、今回のキットもまさしくその時間から生まれたものでした。何かに追われることもなく、こぎん刺しって楽しいなと、日々感じていた時期でもありました。

◆こぎん刺しキット6 販売先リンク
⚪︎図案と布セットはこちら
⚪︎図案と布と糸セットはこちら

 いずれはこちらのSatonobouサイトで販売予定です。引き続き楽しいこぎん時間をお楽しみください。

Satonobou