こぎん刺しキット10

◆スキルアップキット10
 初心者向け最後のキットです。キット8の応用デザインであるキット9、そしてこぎん刺しのモドコ(基礎模様)の面白さをギュッとコンパクトにお伝えするのが今回のキット10です。材料は麻布のこぎんドゥエルに、糸は手仕事ファンさんのこぎん糸、または八甲田藍の藍染糸です。
 今回のキットをさらに展開し、ブックカバーを制作しています。こちらは改めてご紹介いたします。

◆難易度やポイント

 難易度は4、スキルアップキットで一番難しい図案です。ただし、キット1から順に楽しんでいただいた方であれば、これまでに経験した内容が凝縮されているので、図案を捉える視点を意識してちょっと頑張るだけで、楽しんでいただけると思います。こちらのデザインは、キット8から図案の軸になっているモドコを他にどんな表現ができるかな?と遊んでできた図案です。頂点部分は辻褄を合わせたのですが、こぎん刺しの模様って、偶然できたものがたくさんあるんだろうな!と経験できた素晴らしい瞬間でした。
 上の写真のように糸一色で刺すと、複数色の作品と異なり、中心に重きがあるような雰囲気になって面白いですよね。

◆材料紹介
津軽工房社こぎんドゥエル(麻布)
 模様が縦長になります。糊付けがしっかりしているため毛羽立ちが少なく、糸の存在感がしっかりと感じられます。カラー展開が変更となっておりますので、どうぞご確認ください。刺すときは、織り糸を弦楽器の弦のように弾くと刺しやすいとお伝えしておりますが、加えて、織り糸を持ち上げるようにしながら進めるのもおすすめです。

手仕事ファン手染めこぎん糸(複数色の作品)
 適度な発色具合が反対色の色合わせの際にその魅力を発揮します。糸色がケンカをしないのは、カラフルに楽しみたい人にとってとてもありがたいことですね。

アトリエCANOE 八甲田藍 染め糸(8本撚り)
 
革職人であり藍染作品も作られているそうです。わたしはつづれやさんのショップで購入しました。藍染糸の特徴でもあるかもしれませんが、糸は軋みがあり他の糸のように滑らかに刺し進めづらいと思います。また、糸のヨリが甘くなってくると、内側の色が深く入っていない部分が出てきて味わいが増します。糸の持つ色以外の性格もぜひ楽しんでいただきたいと思います。ちなみに、刺し終えると指が細やかに藍色になっていて、面白いですよ。

 
経験できること(=こぎん刺しを楽しむ引き出し)

⚪︎一つのモドコ(基礎模様)を追い求める
⚪︎模様の接続と辻褄合わせを経験する
⚪︎色の組み合わせを楽しむ
⚪︎こぎんドゥエルの特徴を知る
⚪︎八甲田藍染め糸または手仕事ファンこぎん糸の特徴を知る
⚪︎アイロンをかけて作品が整うことを知る
⚪︎部屋に飾るとついつい毎日見てしまう喜びを知る
⚪︎菱形のこぎん刺し作品を丸い刺しゅう枠に収めた印象を味わう
⚪︎(ぜひ感じた経験を追加してみてください) 

◆こぎん刺しキット10 販売先リンク
▶️SHOP

 引き続き楽しいこぎん時間をお楽しみください。

半分に折ってサングラスケースにしてみました。息子のサングラスにぴったり!

 

Satonobou