こぎん刺しキットひな祭り2022

◆こぎん刺しキットひな祭り2022
 季節を楽しむこぎん刺しキットで、人気トップ3に入るのがひな祭りキット2022です。ひな祭りキット2021では赤ちゃんのような柔らかさやふっくら感を形にしましたが、2022では少しすっきりとさせ、赤ちゃんよりも大きな人を意識して形を整えました。現在販売中の2つの配色(記事の写真と下の写真)がほぼ差がなくダントツで人気のため、布の在庫が許す限り販売を続ける予定です。
 キットの布はコングレス(販売当初はこぎんドゥエルもありました)、こぎん糸はオリムパスまたはつきやこぎん糸です。

(ケンセンコングレスにオリムパスのこぎん糸、ビビッドで可愛いですよね)
 
◆難易度やポイント

 難易度は1。ひな祭りキット2021よりも少し難易度が低くなります。糸をちょこちょこと変えるため、針に糸を通す練習になったり、糸始末の練習になったり、初心者の方には基本を抑える練習にもぴったりのキットです。台座部分で運針練習をしたり、針の現在地を認識する練習をしたりと、スキルアップの意識も合わせて楽しんでいただくとよりキットの価値が上がりますね。

(販売終了:こぎんドゥエルに手仕事ファンさんこぎん糸)

◆材料紹介
ケンセンコングレス(綿100%)
 国産コングレスで色が豊富でしたが、最近はカラーコングレスが廃盤傾向にあります。麻のこぎん布に比べ手に取りやすい価格帯で、コースター等洗濯の多い用途にも安心の強度です。模様の縦横が等比となり、2022のお雛様のイメージにぴったりの布です。

オリムパスこぎん糸
 バラバラになりやすいオリムパスのこぎん糸には苦手意識がある方も多いのですが、オリムパスのこぎん糸でしか表現できないかわいらしさと風合いがあり、まさしくその色を優先して糸を採用しています。コングレスに刺す際は、糸の根本を押さえながらゆっくりを糸を(針)を布から抜くと糸の空気が抜けず、柔らかな表現が保てるように感じています。

つきやこぎん糸
 弘前市の土手町にある手芸店ですが、こちらの糸は本当に素晴らしいと、刺す度に、また、間違って引き抜く度に実感します。強すぎない艶と強めの撚りが糸の風合いに貫禄を与え、ピンクなどの可愛らしい色味であっても上品な仕上がりになります。下の写真の上二つがつきやさんのこぎん糸です。
 糸そのものに乱れがなく、コングレスであっても他のこぎん布であっても、軸がぶれず刺しやすいといつも感じます。また、刺し間違って引き抜いたとしても、糸がほとんど摩耗しておらず、安心して再利用することができます。(これは人によるかもしれませんが)とにかく一度経験することをお勧めします。

(左下のレトロな配色も販売終了しています。)

  
◆経験できること(こぎん刺しを楽しむ引き出し)
⚪︎こぎん刺しの伝統模様を組み合わせて楽しむ
⚪︎こぎん刺しで季節を楽しむ
⚪︎色の組み合わせにより表現を楽しむ
⚪︎ケンセンコングレスの特徴を知る
⚪︎オリムパスこぎん糸、つきやこぎん糸の特徴を知る
⚪︎贈り物にこぎん刺しをする喜びを経験する
⚪︎(楽しまれた後に追加してみてくださいね)
 
(ひな祭りキット2022制作の原案となった、ひな祭り2021の第二案)
 
◆制作秘話

 こぎん刺しキット2021のブログの最後に軽く触れましたが、上の写真は初節句用に頼まれて制作した作品の第二案です。ひな祭りこぎんを依頼してくれた先輩に選んでもらったのですが、より赤ちゃんらしさのある作品が選ばれました。こちらのデザインも自分としては捨てがたく、ただし、マット紙におさまっていないなど改善も必要で1年間デザインをぼんやり考え続けることになりました。とにかく刺してみて、見えるところにおいて、閃いたらまた刺してみて...といった具合でいつもデザインが落ち着いていきます。
 下の作品は、上の写真の作品を模様の縦長になるこぎんドゥエルに刺したものです。「ドゥエルならフレームに収まる!」と単純思考で刺しましたが、シルエットそのものが変わるため、イメージとは違う方向に進んでしまいました。このイメージ違いを続けていった先に、キットの完成形が待っています。とにかく、刺すのみ、布と糸だからこそ見えてくる世界があります。

(もう少しどうにかすれば立ち雛になりそう...と、ひな祭り2023へ続きます)

◆こぎん刺しキット ひな祭り2022販売先リンク
⚪︎図案と布セットはこちら
⚪︎図案と布と糸セットはこちら
⚪︎フルセットはこちら 

 引き続き楽しいこぎん時間をお楽しみください。

Satonobou