こぎんサークル2025[制作手順1]
◆こぎんサークル2025[制作手順1]
サークル活動を始めて4日目になりました。1週間ほどで参加を決めていた方のお申込みが落ち着くことを想定していますので、この週末に次の投稿を予定しています。次の投稿はコメント欄を自己紹介欄として使用します。以下、自己紹介で書いていただけたらいいなと考えている内容ですので、軽く準備しておいていただけるとスムーズに記入いただけると思います。
◆自己紹介していただきたい内容
①お名前または屋号、ニックネーム(本名の場合は名字、又は下の名前だけでも構いません)
②好きなモドコ(1つ〜3つ)
③挑戦したいこと(大きな布に挑戦、図案なしに挑戦、こぎん刺しに初挑戦等、何でも)
④質問や相談(記入時に思いつかなければ省略可です。質問や相談はいつでも受け付けています)
⑤その他(好きな材料、こぎん刺し以外の趣味やご自身に関する面白いことなど)
今回のサークルは現時点で日本以外の国からのメンバーもいらっしゃいます。(イタリア、アメリカ等)内容によっては翻訳機能が働かないそうです。英語での自己紹介が可能であればぜひ!もちろん日本語だけでも問題ありません。
◆制作手順
サークルも始まったことだし、早速制作を始めてみようかな?と思ったものの、はてさて一体どうするの?という方もいらっしゃると思います。ゆっくり準備をしていきますのでご安心ください。
本日は以前こちらでもお尋ねしましたご質問、「モドコを自分で組み合わせて刺したことが無く、最初の一歩が踏み出せません。最初は大きいモドコを刺すのか???状態です。おおまかな流れを教えていただければうれしいです。」への回答も含め、私が以前大きな作品に取り組んだ時の流れをご紹介したいと思います。昔のことで、後から思い出すこともあると思いますので本日は第一弾として記していきます。
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◆制作手順例(さとの坊の場合)
①材料を考える
▶︎大きな作品を制作して感じたのは、「この布とこの糸をどうしても使いたい!」という状況でなければ、刺し慣れた材料の中の、刺し心地が好みのものを使用することをおすすめします。もしも「この布とこの糸をどうしても使いたい!」という状況であれば、先に布と糸の相性を体に染み込ませておくことをおすすめします。糸と布の摩擦感、糸こきのしやすさ、糸の伸び具合、糸と布にはそれぞれの相性があり、その相性をモノにできればこぎん時間は一層楽しくなります。刺し心地はモチベーションに直結すると考えていますので、私自身、上の作品を制作する際、材料との距離を縮めるために、実際に使用する布と糸で練習を行いました。この時間が後々制作時間にも好影響を与えた気がします。
②色を考える(糸は1色にするのか、複数の色を使うのかなど。)
▶︎私は作品を制作する場合、先に制作物の加工が決まっていれば(ブランケット、膝掛け、壁飾り等)、加工された時に自分の目に入ってくる視界を意識してテーマを設け、色を検討していきます。上の制作物は布団の上に掛けるブランケットをイメージしてご依頼いただきましたので、例えば顔の近くの模様は落ち着いていたほうがいいかな?とかお腹の辺りにくる部分は面白みがあってもいいかな、など使用シーンを想像しました。また、折り畳んだ時のデザインの遊びなど、図案は用意しませんでしたが、模様の賑やかさを刺しながらコントロールして楽しみました。
複数の色を使用する場合は、布の色と一色目の糸の色だけを決めて、その後は目の前で仕上がっていく布に色を足すような感じで糸を選んでいきます。もしも「海」「山」「冬」「祭り」といったテーマが先に決まっている場合は、自分をそのテーマの中に座らせて(入り込んで)糸を選んでいきます。
③デザインを考える、メインで使用するモドコを考える、選ぶ
▶︎図案に起こしても良し、行き当たりばったりでも良し!伝統模様の機能がなんとかしてくれます!
下は、ご質問に回答するときにエイっと鉛筆で描いたデザイン大案の一部です。実際に作品を制作する場合も、使用する布の形に枠を書き、メインの模様をこの位の面積にしようかな?とか、横に模様を横断させようかな?とか、布にどのような表現をしていくか、頭と紙とペンで練っていきました。デザインに関しては、歩いている時に考えると結構楽しいこぎん時間になります。(スタンフォード大学の研究でも、歩行中は血液循環が良くなり、脳に酸素がより多く供給されるため、創造的な思考が促進されるという結果が出ています。※)
図案を起こしてから刺す場合は、図案を手書きなり、パソコンのアプリなどで制作していくといいと思います。もしも図案を起こさずに刺す場合は、「絶対この模様を使いたい!」という模様の配置を考えて刺し始めるといいかもしれません。
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④布や糸の準備をする
▶︎しつけ糸で布がほつれないように処理したり、ほつれ止め液を塗ったり、フリンジ仕上げ等で一段につき1本の糸で刺す場合は糸を切って準備するなど。大きな作品になればなるほど、事前に糸を切っておくことは集中力の妨げを防ぎ有益だと思いました。こぎん刺しに関わらず、のっている時(ゾーンに入っている時)ってあると思うのですが、その状態の自分をサポートする意味でもぜひ準備はしっかりと行うことをおすすめします。もちろん、ゾーンに入っているときに中断されることで、新たな視点や発見に気付いたりもしますので、できるだけ前向きな感覚で取り組んでいきましょう!
⑤覚悟をする
私はkoginbankさんから畳1枚分ほどの布、本藍染のこぎん糸をお預かりしたその日、帰宅するなり床をきれいに掃除して布を広げ、「この布一面を糸でいっぱいにするんだ」と、まず制作の覚悟をしました。(笑)それまでに経験した布で一番大きな作品の6倍程だったと思いますので、自信も安心も全くありませんでしたが、やると決めたら進むしかないものだなと思っています。
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私のブランケット制作では、モドコ単位で刺さなかったこと、そして全体のデザインの中心が布の中心であったため、こぎん刺しの動作としてのスタートは基準になる一段目を刺すことでした。
こぎん刺しの基礎になる段(モドコでいうと菱形の中央段)、目立てを刺します。この目立てと呼ばれる段は上の通り図案の基礎になる段で、こぎん刺しは一段一段(上または下に)進んでいきますので、この基本の段を数え間違うと、そのまま間違って進んでしまいますし、嘘のようですが、この基本のたった一段を刺すだけで、全体が決まります。違う言い方をすると、この一段をしっかり考え刺しさえすれば、布の端まで刺し進めることができます。私の場合はこの一段に1日かかりました。覚悟が決まらなかったのも大きいです。(笑)下の写真はその一段目を刺したところの写真です。上にちらりと見える作品は材料に慣れることとデザインの確認で少し刺したものです。
もしもモドコを寄せ合わせたり、モドコ単位で模様を刺す場合には目立てへの緊張は不要かなと思います。今回のサークルでは伝統模様を使って大きな作品を作ることに挑戦できればいいと思っていますので、挑戦難易度はぜひご自身で決めて楽しんでいきましょう!相談はいつでも連絡してください。
◆サークル参加方法
・Instagramアカウントお持ちの方:
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※安全と安心を守るため、非公開アカウントになっています。
・Instagramアカウントお持ちでない方/Instagramを通して参加したくない方:
①お名前(苗字だけ、下の名前だけでも構いません)、②好きなモドコ、③チャレンジしたいこと、④質問や相談(無ければ省略して構いません)をメールでお知らせください。
さとの坊メールアドレス:satonobou0515@gmail.com
◆関連記事
こぎん刺し模様を楽しむ1
こぎんサークル2025
こぎんサークル2025[1]
こぎんサークル2025[2]
◆参照
※Harvard Business Review記事 2021.03.26 https://dhbr.diamond.jp/articles/-/7522?page=2
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Satonobou